2010年11月03日

武富士、会社更生手続開始決定〜更生債権届出期間は平成23年2月28日まで〜

 武富士が、ホームページで、平成22年10月31日付で会社更生手続開始決定がなされたことを発表しています。
 武富士に対して過払金の請求権を有している皆さんにとって、もっとも大切な更生債権届出期間は、平成23年2月28日までとされました。
 武富士に過払金請求権を有する方、すなわち、武富士から借入をしたことがあるがすでに完済された方や、今、武富士から借入中であるがある程度長期間武富士との取引がある方(過払金の生じている方については武富士の方でATMに表示するようにするとは言っていますが、一応、武富士との取引がある方は武富士のコールセンターで過払いか否か確認しておいた方が良いだろうと思います)は、この平成23年2月28日までに届出をしないと、今後過払金の返還請求が全くできなくなってしまいます。
 以前にも書いたとおり、武富士は、過払金が生じている人に対して、「あなたには、過払金が生じていますよ」と教えてくれる優しい会社ではありません。ATMで、過払金が生じているため、返済不要と表示されたとしても、それで当然に過払金の返還を請求したことにはならず、自分で武富士のコールセンターに連絡する必要があります。
 武富士から借入をしていたがすでに完済されている方、また、武富士のATM等である時から「返済不要」の表示が出るようになった方には過払金の請求権があります。また、コンビニでの返済の際に取扱いできないとされた方にも過払金請求権がある方がいます。
 すでに、弁護士等に依頼されている方は良いのですが、それ以外の方は、必ず武富士のコールセンターに連絡して債権届出書の送付を依頼し、早めに債権届出書を提出するようにしましょう。
 なお、コールセンターに連絡した方については、債権届出書を11月中旬以降に順次発送するそうです。
 武富士の更生債権届出期間は、平成23年2月28日までです。何度も言いますが、忘れないようにして下さい。
 
 でも、大手サラ金が倒産し、過払金が減額されたり、失権したりする。嫌な時代になりました。
 まだ、次もあるかもしれません。過払金の請求をするなら、お早めに。
posted by 森山 弘茂 at 20:40| 借金問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月30日

武富士に過払金が請求できなくなる? 〜会社更生法の失権効〜

 先日、武富士は、会社更生手続開始申立てを行いました。
 報道の一部に、武富士が会社更生法の失権効により、過払い金を圧縮する狙いがあるとの報道も目にしています。
 そこで、今日は、会社更生法上の失権効について、また、武富士の過払金については、早く調べて会社更生法の届出期間内に届出をする必要があることにつき書きたいと思います。

 会社更生法では、更生手続きが始まる前の原因に基づいて生じた債権(更生債権)については、裁判所の定めた届出期間内に債権の届出をしなければならないとされ、更生計画認可決定の効力として、更生計画の定め、法律の規定により認められた権利等を除いて、更生会社はすべての更生債権等につきその責任を免れることになるとされています。そうすると、債権の届出をしなかった更生債権については、その後は権利を行使できなくなる(失権する)ことになります。これがいわゆる失権効です。
 武富士に対する過払金も、更生手続きが始まる前の原因に基づいて生じた債権ですし、武富士も公式ホームページ上のFAQの5Q1で過払金は「更生債権となります」としていますから、会社更生法の原則からすると、武富士に対する過払金も届出が必要な債権となり、届出期間内に届出のない過払金については、武富士はその責任を免れる(過払い金を支払わなくてよくなる)ことになり、その後の過払金返還請求は認められないことになります。
 なお、念のため書きますと、過払い金が大幅にカットされる可能性があるという報道がなされていますが、これは、届出がなされた債権(過払金)を前提とする支払いの率の問題であり、失権効とは異なるもので、この失権効が法律の原則どおり働くと、届出のない債権(過払金)については、カットどころか1円も返還されないことになります。

 会社更生法と過払金に関し、最近、注目すべき最高裁判所の判断が出ています。
 これは、ラ○フいう平成12年に会社更生法の適用を受けた貸金業者に対して、会社更生法適用以前の分まで含めて過払い請求をしたところ、ラ○フ側が過払い金は会社更生の際に未届けの更生債権であるから免責される(まさに失権効です)と主張しました。そこで、過払いを請求した者は自分に過払いが生じており債権者であることを自覚できないまま失権した一方で、ラ○フは多数の過払い金債権者がいるのを認識しておきながら何らの措置も取らず放置して多大な利益を得ていながら失権を主張するのは信義に反し、権利濫用にあたり、会社更生法適用以前の部分も過払金は支払うべきではないかとして争われたものです。
 ところが、最高裁判所は、ラ○フの届出のない過払金は失権しているので支払わないとの主張は信義に反するものでもなければ、権利濫用でもないとして、会社更生以前に生じた過払い金の返還請求を認めないとの判断を下しています(平成21年12月4日、平成22年6月4日)。
 なお、ラ○フに適用された当時の会社更生法は、その後改正され、この判例が改正後の会社更生法が適用される武富士の場合にも妥当するのかについては考え方がわかれるようですが、現行会社更生法のもとにおいても妥当し、よほど例外的な場合でない限り、更生会社による失権の主張が信義則違反や権利濫用にはあたらないのではないかとの分析もなされています(金融法務事情9月25日号の特集の東京地方裁判所裁判官のラ○フ最高裁の判例解説を参考にさせていただきました。タイムリーな解説です。裁判官がこれを書いた時点では、武富士がこうなるとまでは予想していなかったのでしょうが…)。
 このような判例がでて最高裁判所の扱いが確定している以上、武富士側の弁護士は、後で、信義則違反だの権利濫用だの言われないようにきちんと措置を取って処理をし、未請求の過払い金については、全てこの会社更生手続きの中で処理してしまうつもりでしょう。
 ただ、武富士が、過払金が発生していますよとわざわざ教えてくれる会社だとも思えません。

 そうすると、武富士に既に完済している方や、過払金が生じている可能性がある方(人により異なりますが6年以上くらいの取引があると過払いが生じていることが多いように思います)は、早い段階で過払いの有無を確認し、会社更生の手続きの中で、きちんと届出をしないと後で過払金返還請求が全くできなくなることがあり得ます。
 上記のように、過払い金が会社更生法の原則どおりに取り扱われることになれば、届出をしなければ過払い金は1円も返還されないことになりますし、仮に過払金だけ何らかの形で特別扱いされたとしても、武富士が何年後かに持ち直したところで更生計画に定められた以上の支払い率で過払金の返還に応じることはあり得ませんので、どちらにしても会社更生の手続きの中で過払金を届け出ることが、現時点ではベストの選択になると思います。
 武富士については、過払いどうしよう等と悩んでいる暇はないので、既に武富士に完済し過払金返還を考えている方や、武富士との取引がある程度長い方は、すぐにでも弁護士に相談するか、武富士のコールセンター(0120−390−302)に問い合わせをする必要があると思います。
 当事務所にご来所が可能な方で、武富士の件につきご不安をお持ちの方は、当事務所にご相談下さい。
posted by 森山 弘茂 at 16:51| 借金問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月28日

武富士ついに会社更生手続きを申立て

 昨日から、報道されているとおり、武富士が会社更生手続きの申立てを東京地方裁判所に行ったそうです。
 武富士のホームページでも、「会社更生手続開始の申立てに関するお知らせ」として、すでに発表されています。
 会社更生手続きの申立てが行われてしまった以上、過払い金の返還請求については、会社更生の手続の中で、債権届出をするしかなくなるのでしょう。会社更生の手続きについては、結構な時間がかかると思われますし、また、過払い金の返還額については、一律の割合でカットされる形になることが予想されます。
 カットの割合については、今後手続の中で決められることになりますが、大幅なカットになることが予測されています。
 過払い金を請求する立場からすると、戻ってくるまでの時間はかかるは、戻ってくる金額は大幅カットされるわで、本当に迷惑な話ですよね。
 過払い金の請求をお考えの方は、過払い請求先の消費者金融が武富士のようになる前に、早めに行動されるべきでしょうね。大手の武富士でさえ、こんな風ですから…。
posted by 森山 弘茂 at 21:23| 借金問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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